いま、原子力を問う
いま、原子力を問うという本が手元にあります。
ISBN4-14-00866-1です。
日本放送出版協会の出版でNHKのホームページにも記載があります。
平成元年8月20日第一刷です。
チェルノブイリ事故の3年後に出版されたということになるでしょうか。
この本は取材と討論という2部構成になっています。
討論のところでは原発推進派の立場の方として日本エネルギー経済研究所の理事長の方など、原発反対派の立場の方としては核化学者の方などが出ています。
この本の興味深いところは甲状腺ガンについて記載がないところです。
チェルノブイリ事故の4年後ぐらいから原発の周りで甲状腺ガンが増えたと言われています。
この本が出版された1年後ぐらいということになるでしょうか。
なぜなのでしょうか。
この段階で知らなかったのか。
知っていたけれども黙っていたのか。
原発推進派の方がネガティブな情報を公開したくないというのはわかります。
しかし原発反対派の方も何も語らないのはなぜなのでしょうか。
放射脳なブログ主はこんなことを考えています。
原発が爆発して10年後、20年後に起こる全ての事象が把握されているとはいえないのではないか。
福島での原発の爆発も10年、20年とちゃんと調査した方がいいのではないか。
調べてみて全く問題がなかったということになるかもしれません。
しかし問題がないというのは調べて始めてわかることだと思います。
チェルノブイリの事故からかなりの時間が経過しているのである程度の推測、比較は出来るとは思いますが、ウクライナでどこまで長期調査を行っているのかなあとは思います。クリミアの対応で大変そうですが。