ローサは密告された 映画 ネタバレ注意

フィリピンの話。

麻薬の密売で警察に逮捕されるストーリーです。日本の感覚ならば、それはそうなるだろうという感想でしょう。
親が麻薬で逮捕されたら日本では家族がバラバラになってしまいそうですが、この映画では家族が団結します。
なぜか。
結局、貧しい暮らしの中で家族が協力することしか方法がないのかもしれないと思いました。

警察に捕まってから保釈金を警察に要求されます。実際には裏金として巻き上げるということです。
この裏金を集めるのに逮捕された親に代わって子どもたちが頑張るわけです。

ドゥテルテ大統領が麻薬の密売に対して射殺も辞さない対応を行って、国民から支持されているのも良くわかります。
しかし、社会全体に不正がはびこっているならば、犯罪者を射殺しても、次の犯罪者が出てくるだけで根本的な解決は難しいのだろうなと思うのでした。

生れながらの悪人もいるのかもしれませんが、多くの人は環境に影響されるのだろうという感想です。
口汚く罵りながら、お金を借りに来た子どもにお金を渡す親戚のおばさんのシーンを見ながら。
この人が日本の普通の家庭で生活していたらどうなっていたのだろうかと想像しながら。