国家主義の誘惑 映画 ネタバレ注意

2017年の日本の監督によるフランス映画。

終盤に今上天皇陛下と日本国憲法についての話が出てきます。
全体としては明治維新以降の歴史のおさらいのような内容が多いと思いました。
南京大虐殺について否定する政治家が出てきます。南京大虐殺東京裁判で認定されています。これを否定することは東京裁判を否定することになるわけです。外交としてどのように対応するのか、現実として可能なのか不思議な気分になりました。

日本は8月15日を終戦記念日としています。この映画のフランス側からは敗戦記念日にしないと、戦争を引きずってしまうのではないかと指摘もされています。

終盤の今上天皇陛下のおことばについて。
2016年の参議院選挙は7月13日に行われました。
NHKの退位についてのスクープは選挙の3日後の7月16日でした。
これは意図があるとこの映画では解釈されています。

この映画の舞台挨拶で、監督の話を聞くことが出来ました。
監督としては天皇陛下をお守りしたいと思っていること。
天皇陛下の言葉は国民の一人ひとりが解釈することであるという考えがあるということ。
平成が終わることをきっかけにオウム真理教事件の加害者の死刑が執行されたこと。

この映画と「天皇と軍隊」という映画は二つで一つということ。