海の沈黙 1947年のフランス映画

ナチス占領下のフランスの話。

監督のメルヴィルの経験も背景にあるようです。
占領した側は自分たちに都合のいいことを言いますが、占領された側の気持ちを考慮しないことが前半に描かれます。

(どこかのインターネットで見たような)

その後、ファシスト側がフランス人をどんどん処刑していることが明らかになります。
フランスの文化を破壊し尽くすことも検討されています。
過去に詩について語り合った仲の良かった友人も、ナチスの行為を絶賛するようになってしまいます。

(どこかのインターネットで見たような)

メルヴィルはフランス人として占領下の状況の中にいた当事者であった上で、この作品を制作しています。
破壊されそうになったフランス文化を背景に、人の心の機微を描くのはクリエイターの矜持でしょうか。

第二次世界大戦後の1947年という占領の記憶が鮮やかな時に制作されたこの映画が、2019年の難民問題に揺れるEUではどのように受け止められるのだろうか。