ローマ法王になる日まで 映画

イエズス会出身の第266代法王フランシスコの映画。

映画「沈黙」でキチジローがイエズス会の宣教師に告解するシーンがあります。「このシーンを見て法王は笑ったと伝え聞いた」と窪塚くんは話していました。
この映画を観ると確かに笑ったかもしれないと思うのでした。
それは非常に重い意味で。

物語は日本に行く予定が変更になり、アルゼンチンに留まるところから始まります。
軍事政権時代のアルゼンチンに留まり、司祭として活動する話が前半は中心です。
軍事政権なので反対派に拷問を行い、殺して行方不明と発表します。殺し方としては薬物を投与して、意識が朦朧とした人間を飛行機から海に捨てるやり方などのシーンが出てきます。まさに軍事政権です。
この当時はベルゴリオ司祭という立場ですが、頭が切れるので軍部との交渉担当として描かれています。

そんな経験を若いころにしてローマ法王に選出されるわけです。親しみやすい人柄として描かれていますが、人の心の痛みとか、社会的な問題など苦難を知る立場にあったことが人生の背景です。

ちなみに法王はJリーグ初代得点王が監督になったチームでもあるサン・ロレンソのサポーターなので、映画の中でもサッカーの話が出てきます。気のせいかもしれませんが、ガチのサポーターの気配がします。