万引き家族 映画 ネタバレ注意

貧困を描いた映画。

昭和の風景を平成に描いたようにも見えました。
高度経済成長の前の日本ではどこまでを家族としてみなしていたのだろうか。
日本の家の制度は養子でもよかったので、必ずしも出産を絶対としてはいなかったと思うのです。
特に虐待されていた子どもを保護したときに、誘拐のような形ではなく、養子のような形で保護されたらどうなんだろうと考えてしまいました。
貧困の中の性の問題、ギャンブルの問題は出てきますが、ドラッグは無かったでしょうか。

今の日本の行政の貧困対策はどうなっているのか、どうしても考えてしまいます。
万引きなどしないで最低限度の生活を送ることのできる社会だったらいいなと思ってみたり。

終盤、祥太は万引きという犯罪に疑問を持ち始めます。
この映画が万引きという犯罪を肯定していると思っている人もいるのかもしれません。しかしながら終盤の展開を観ている限り、万引きを肯定しているとは思えませんでした。それにドキュメントでない限り映画は現実ではないのです。
泥棒が嫌いな人もいると思いますし、ルパン三世なんてとんでもないという人もいるのでしょう。
受け止め方は人それぞれ。

この作品はパルム・ドール受賞作です。
審査員の人たちは昭和の日本映画、例えば寅さんとか観ているのだろうか。