シアタープノンペン

カンボジアの映画。

原題をそのまま訳すと映画のラストシーンのような感じのタイトルになるのでしょうか。
現在のカンボジアから過去を振り返る内容ですが、現在のカンボジア自体が昭和の日本のようです。
クメールルージュの内戦を知っている親の世代と若い世代の葛藤であり、日本の太平洋戦争を知っている世代とその子供の世代の葛藤みたいな様相なので、日本でもある程度の年齢の世代から感情移入するのではないかと思いました。
クメールルージュによる文明破壊は圧倒的であったいう話は知っていました。
みんなが記憶を失くしたけれどネゴシエーターがなんとかしてくれるような話にはなりません。
過去の虐殺の記憶を持ちながら、社会をゼロから作るような大変さが現実にあり、それは現在も続いているわけです。
映画の本編における最後は映画の虚構と過去のカンボジアと現在のカンボジアが融合するようなシーンになります。
そしてクメールルージュに殺害された映画監督、俳優などの関係者の写真が映し出されます。
視聴した後にいい映画を観たと思えました。